【ラジオ天気図】

 今回の台風は結構強かったですね(*_*)/
 ここ最近は温室効果ガスである二酸化炭素が380ppmくらいまで増加しているので、温暖化が進んで海水温が上昇してるのか、猛烈な勢力を持った台風が増えていますよね。せっかくなので、この台風の情報を記録しておける方法の1つを紹介しておこうと思い立ったのでこの記事ができました。描き方に主眼が置かれているので、天気図の読み方が知りたいんじゃ!という方はコメントに書いておいてくれるとそのうちやるかもしれません。(o^―^o)

ラジオ天気図

 忘れた頃に描きたくなるあれです。NHKラジオ第2放送で16:00から流れる各地の天気と漁業気象の2部からなるやつですね。昔(?)に放送回数が3回から1回に減ってしまったやつですね。僕が初めてラジオ天気図を書いたのは高校の地学の授業でした。そのときは授業の一環としてやらされただけだったのですが、後々気象予報士の資格を取るために勉強をすることになって息抜きに天気図を書いたわけですよ。その時の楽しさを思い出して急に描きたくなったというわけです。(w)
 夏から秋のシーズンは台風も通過するので、天気図の等高線もたくさん引けるし描きごたえあるだろーーー!やってみよう!!というのが今回の記事です。

天気図用紙

 早速準備しようか。必要なものは赤ペン、青ペン、紫ペン、ボールペン、シャーペン、消しゴム、定規、天気図記入用紙!文具はその辺で買えるので天気図の用紙を手に入れようか。ネットで調べるとラジオ天気図用紙は書店で売ってるらしい。ということで大きめの本屋さんに行ってきました。結果、売ってませんでした


……え? この辺で一番大きい本屋さんなんだけど?

 もう一軒行くも見つからず諦めてAmazonを見ると値段がおかしい。この時点で察しました。もう売ってないから、転売目的の価格のやつしか残っていないんだなと。仕方がないから自作するしかないかと考えていたんだけど、自分と同じことを考えている人がいるかもしれないと思いネットという名の大海原を駆け巡る……!
そして、有りました!!素敵な天気図用紙を自作している方がいらっしゃいました!!リンクをつけておくので興味のある方は是非寄ってみてください。
ふみんのつぶやき様←細かい気遣いがすごい!日本のみ
CASVEKITE様←ラジオで読み上げられる範囲を網羅しています!陸地を着色したものなど好みで使えますね

 職人さんありがとうございます。

気象通報

 16:00から始まる気象通報では最初に各地の天気が、地名、風向、風力、天候、気圧、気温の順に読み上げられます。読み上げられる地名の順番は決まっているので、何回か描いている人だとメモを取らずに天気図に直接書き込むことができます。とりあえず、自分の近くの地点の情報と、各地の気圧は確実に聞き取りましょう!
 聞き取る自信がない人は一旦メモを取り、後で落ち着いて天気図に記入すると良いでしょう。

 16:10あたりから船舶の情報が始まります。先ほどと同様に読み上げられた地点について各自で丸を書き足して書き込みます。この後にある漁業気象は直接記入するのは無理なのでメモを取りましょう。この漁業気象は重要な情報が多いので、聞き漏らさないように注意しましょうね。

描き方の基礎

 やったことないけど、実際にどうやって描くの? という人のために描き方を説明していきましょう!まずは天気図を作成する図を入手しましょう。(見つからない人は上記の方の図をお借りしましょうね)

 図を眺めてみると所々に○(丸)が書かれているはずです。この丸の内側や周辺に色々書き込んでいくことになります。何をどのように書いていくかを説明していきます。最初に読まれる各地の情報は、図1の記号をもとに記入してくださいね。(手書きで見辛いかも……)
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 図1: 記入の仕方

 ここまでは毎回同じような形式で読み上げられる部分なので比較的簡単に描けます。

 次に漁業気象についての手順と描き方を説明していきます。この部分では低気圧・高気圧の配置や、前線の配置、等圧線がどこを通っているかなど重要な情報が盛りだくさんです。なのでよっぽど慣れている人でない限りは、聞き漏らさないようメモを取ります。メモを取る情報は、『緯度経度』『気圧』『移動方向と速度』『前線の場合はその種類』、そのほかにしっかりやる場合は最大風速や進路予想域などの『台風についての詳細な情報』を書き込む感じになります。(自分はやりませんが ~ ~;)

 気象庁の原稿を実際に用いてどこをメモすれば、良いのかを示しておきます。下記の赤色の文字の部分が絶対に聞き漏らしてほしくない部分で、紫色の文字の部分は実際はあまり使わない情報ですが緯度経度から読み上げられるため前線の情報と区別がつかずに、メモをすることになる部分です。台風情報はご自由にどうぞ。

つづいて漁業気象です。
日本の南の北緯32度50分東経137度35分には、945
hPa
の大型で非常に強い台風第19号があって、北北東へ毎時
30キロ
で進んでいます。中心付近の最大風速は45メートル、
中心の南東側370キロ以内と北西側280キロ以内では、風速
25メートル以上の暴風、また、中心の東側650キロ以内と西側
560キロ以内では、風速15メートル以上の強い風が吹いて
います。なお、台風第19号の中心は、70パーセントの確率で
12時間後の13日午前0時には東日本の北緯36度35分、
東経140度20分を中心とする半径60キロの円内に達する
見込みです。また、24時間後の13日正午には日本の東の
北緯40度25分、東経147度10分を中心とする半径90キロ
の円内に達する見込みです。同じ点の南東側460キロ以内と
北西側370キロ以内では、風速25メートル以上の暴風となる
おそれがあり、最大風速は35メートルになる見込みです。
日本海から東シナ海にかけての北緯36度東経136度
(39、140)(45、142)(43、135)(38、
129)(35、127)(30、127)(30、131)
(34、131)
及び元の北緯36度東経136度の各点で
囲まれた海域では、今後24時間以内は15から20メートルの
北又は北東の強い風が吹く見込みです。
オホーツク海の北緯60度東経155度には、1002
hPa
の発達中の低気圧があって、東北東へ20キロで進んで
います。中心から温暖前線北緯59度東経160度を通って、
北緯57度東経163度にのび、寒冷前線北緯55度
東経155度を通って、北緯49度東経152度に達しています。
中心の南東側1100キロ以内と北西側560キロ以内では、今後
6時間以内に15から18メートルの強い風が吹く見込みです。
日本の南の北緯35度東経140度(33、132)(30、
131)(31、136)(34、142)
及び元の北緯35度
東経140度の各点で囲まれた海域では、今後12時間以内に
15から18メートルの北又は北西の強い風が吹く見込みです。
オホーツク海では、所々濃い霧のため見通しが悪くなっています。
日本の東からアリューシャンの南にかけての北緯37度
東経141度(42、141)(47、152)(55、162)
(60、163)(60、170)(45、180)(39、
180)(34、170)(34、160)
及び元の北緯37度
東経141度の各点で囲まれた海域では、所々濃い霧のため
見通しが悪くなっています。
オホーツク海の北緯57度東経148度には、1002
hPa
低気圧があって、東北東へ30キロで進んでいます。
日本の東の北緯44度東経153度には、1014hPa
低気圧があって、東北東へ45キロで進んでいます。
マーシャル諸島の東の北緯13度東経177度付近には、
(2019年10月12日正午)
1008hPa低圧部があって、西へゆっくり進んでいます。
日本のはるか東の北緯43度東経165度には、1026
hPa
高気圧があって、東へ30キロで移動しています。
北緯38度東経138度から停滞前線北緯39度
東経145度北緯41度東経150度北緯44度
東経153度北緯42度東経155度を通って、北緯41度
東経157度にのびています。
日本付近を通る1012hPaの等圧線は、北緯23度
東経170度(23、160)(25、149)(35、146)
(39、144)(40、138)(37、132)
(32、126)(26、124)(20、121)
(18、115)
の各点を通っています。


出典: 気象庁(https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/gyogyou/index.html)

 さあ、これで必要な情報をメモすることはできるようになった*1と思うので、ここからは前線や低気圧・高気圧・台風・等圧線の
描きこみ方について説明していきます。(手書きなのは本当にごめんなさい)
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 図2: 前線などの記入の仕方

 図2のような感じで記入していきます。

 ここまで理解できればこんな感じの天気図が描けます!!

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 図3: 2019/10/12 12:00の天気図

聞き逃した場合

 聞き逃した人は、気象庁にラジオ気象通報の原稿がアップロードされるのでそれで書き込みましょう。ただデメリットがあって、気象通報が終わったらすぐに掲載されるわけではないので、登山中に天気図を描く場合にはこの方法は向きません。これ以外に情報を知るすべがないので、今すぐ天気図を描いて使いたい人の場合は聞き逃さない努力が必要になってきます。

 どうしても聞き逃しちゃうという人は、気象通報中はメモをとるのに専念して後で天気図に書き込むようにしたり、とりあえず自分の住んでいる地域に近い場所の情報と各地の気圧情報だけは聞き漏らさないようにしたりという考え方で取り組むと良いかもしれません。



最後まで見ていただきありがとうございます。また別の記事でお会いできることを祈っております。





*1:試してできなければこの情報があればかけたなーってやつをメモするものに加えればよい